さらば巣鴨!多磨よ、こんにちは! 2002-2-4

 仕事場が引越すことになった。今まではJR巣鴨から歩いて20分ほどのところにあった。遠いと思うけどほどよい運動にもなるので、簡単に行ける都電を使わないで歩くことにしていた。地蔵通りはおばあちゃんの原宿として知られ、最初は違和感があったものだが、すっかり馴染んでしまった、というより染まってしまったかもしれない。とても日本的で、下町情緒にあふれ、掘出しものが見つかり、面白い。なんとなく行き付けの店ももう終わりだと思うと淋しい。、仕事帰り巣鴨の店に寄ってから渋谷東急のフードマーケットで新鮮な魚を買いつける生活パターンだった。

 職場の窓からは染井霊園が見渡せた。4月になると桜が美しく、紅葉の変化も楽しみ、季節感を感じる。古びた人の少ない部屋だったが、サラリ−マン時代味わったようなストレスはない。

 考えてみればここに来てもう4年以上経過したのだ。サラリーマンから脱皮して、気楽だが、不安定な非常勤の身分。仕事を選ぶ条件として収入や大会社で安定とか形式的なことを基準にする場合が多い。小さいベンチャー企業よりも日本では安定した大企業が望まれる。でも仕事は形でなく環境、周りの人、仕事の内容、自由であるか、興味があるか、勉強になるか、将来性があるかなどの要素も大切だ。私の場合は、大好きな旅ができ、激変するIT技術に追従でき、アカデミックな雰囲気で学びもしたいということで、今の仕事をしているのだろう。

 そんなに長く腰を据える筈ではなかったが、けっこう気に入ってしまった。転々と職場を回った私は一つの職場に3年はいると、慢性化すると思っていたけど、仕事を変えるチャンスがあるというのは幸せだったのだろう。ベンチャーでも立ち上げたいと思っていたけど、本当に好きなことなら耐えられるが、ただ儲けようとか自由になるとかいう理由でベンチャーを始めると今の時代危険だとしみじみ感じる。フリーにとって、お金を稼ぐというのは難しいし、真剣勝負だし、謙虚になるし、仕事が与えられると感謝するようになる。サラリーマンというのは精神的には辛いこともあるが稼いで安定という意味では楽だったと思う。でも肩書きをとったら何ができるかが問われると思う。

 私はサラリーマンを経験したから非常勤でも天国に思えるけど、ずっと同じ環境でこういう条件が続いていたら不満に思うことだろう。いろいろな経験するというのはいずれにしてもいいことだと思う。

 まだ使えそうな物も捨てて荷造りをする。先週引越しし今日から新しい場所へ移動。多磨霊園の近くだ。今朝は快速列車に乗ってしまい引き返す。

 さて今度の職場はどうか!あまり期待はしていなかったが、今日行ってびっくりした。とても綺麗な建物で設備もいい。公的研究機関だからできるのだろう。収入は相変わらず少なく不安定だが、環境には変えられないとしみじみ感じる。

 たまに会社の人に会うと、忙しそうでで、生活すべてを会社に注ぎがちだ。しかし家庭や趣味に自分を見つけているサラリーマンは幸せだ。

 組織の圧力がかかったり、利益追求で矛盾のあることをしないで、幸福追求の生きがいを求める仕事を模索すると、今のところ、結局NPOになってしまう。

 ただ一人で質素に生きるのなら非常勤の身分でもなんとかなるかもしれないけど、家族がいたり、奉仕しようと思ったら、こういう職では生活が苦しい。他にアルバイトを見つけなくてはいけない。平行していくつかの仕事をこなすというのもこれからの変化に対応する新しい働き方なのかもしれないと思う。いろいろな世界を見て体験もできる。そういえばそういう働き方をする民族もいるようだ。

 しばらくは新しい環境でたくさんの発見もあることだろう。通勤が大変になったけど、様々な通勤経路を試ししばらくは旅行気分で今を楽しもう。