ネパールからミーナさんと姪がそろそろ来る予定だ。頻繁にメールしているけど予定がまだ明らかにならない。同時期イースター休暇を利用して日本に来る筈の外国人がいたけど、日本大使館の許可が厳しくて来れないとわかる。外国人に触れ合うことは日本人とって大切なのに、日本政府は何故こんな制限をするのだろう。人の判断は難しいけど、不法労働者や治安悪化を排除することだけに囚われ、大事な国際化を阻んでいるのではなかろうかと懸念する。テロが恐くて飛行機に乗らない日本人の体質と同じだ。日本経済が衰退したら観光産業に力を入れたり、高齢社会を解決するために外国人の手を借りなければいけないと思うのに、こんな入国制限して大丈夫なのだろうか。 今夜はネパール人のラジェンドラさんが夕食に来た。日本で働きながら苦学した外国人は日本人にとってもいい刺激になる。ネパールの教育やら生活やお国事情を教えてもらう。いろいろ相談もする。高学歴のミーナさんはネパールの中でも飛びぬけて優秀で、きっと裕福な家庭出身なのだろう。今回の旅費もお兄さんが出してくれるという。 最近の私は、今月中に来る予定のミーナさんたちのための準備もしている。日頃手抜きしている私にとって客を迎えることは大掃除のきっかけにもなる。 日常は多少散らかっても気にしないけど、客が来るとなると見方が違ってくる。私のコンピュータのある部屋に突然人が来る時、まとめて荷物を隣の部屋に移動する。人が帰ると又戻すので、やはりいつも片付かない。散らかって見えてもこの辺に何があると感覚的に覚えているので、片付けるとかえってわからなくなってしまう。でも片付けをすると探していた物がひょっこり出てきて驚いたりもする。今回はしっかり片付けよう。 とにかくこの部屋を片付けて布団を2組敷けるようにすることが先決。日本の豊かではない生活も理解し驚くだろう。布団を干したり洗濯し終わってそのままにしてあったシーツなどのアイロンかけも始まる。 玄関のダンボールにある痛みそうなリンゴを見つけては、ジャムを作ろうと又新しい仕事が始まる。煮ながらコンピュータに向かっていると、焦げ始めて慌てて火を止める。 日頃気にしないのに冷蔵庫を開けると汚れている、一段ずつ掃除しよう。階段の拭き掃除だけは頻繁にやっているつもりなのにどうしてこう埃が溜まるのだろう。トイレもお風呂場も掃除しても掃除しても汚れる。 洗面所でコンタクトレンズを外そうとしたら飛んで行ってしまったので、深夜洗面所の大掃除になった、この忙しいのに何故コンタクトまで消えるの?飛んでいった先には片付けたばかりのスーパーのビニール袋の山がある、探せるか? 家事の雑用はたくさんある。ちゃんとしようとすると時間もかかるがだんだんと綺麗になっていくのは気持ちいい。何かきっかけがなければ始まらない。 思えば、新婚当初から、結婚披露宴へ富山からかけつけてくれたブラジルのミチさんと、ネパールから日系ブラジル人の山口さんが泊まりに来た。当時はもっと狭いアパートに物がいっぱいで片付ける時間もなく住んでいた。披露宴の当日美容院に行く前におでんと鮭を用意し、音楽やら進行をまとめながら、時間が一時もなかった。洗車をする余裕もない汚い車の中でマニュキアを塗ってなんとか会場にかけつけ、成せば成ると無事終えほっとしたものだった。 山口さんはしばらく居候していた.気取らず繕わずあるがままでいいと割り切る。夫は毎日帰りが遅く、新婚の私が夕食を支度して山口さんと一緒に食事しているのは変な感じがしたものだが、いい人だったしいろいろ教えられ、まったく違和感がなかった。私は仕事も忙しかったし、時にはいろいろな用事までしてくれて助かり、3人で暮らすのは楽で自然だった。 コンゴでは奥さんが働いて子供がたくさんいても、仕事がない暇な親戚が必ずいるので、子育てには苦労することはないそうだ。大家族で支えあって生きるそうだ。 ネパールを訪問した時、どこも大家族で暮らしているので、お料理にしろ皆で協力して手際良く用意して歓待してくれた。 ブラジルに行った時は、片付けを手伝いますと言うとメイドがやるからいいとどこでも言われる。メイドがいることで雑用をしてもらえ外国人がいても負担ではなくどこも綺麗だ。兄弟姉妹の家族も親密で親戚総出で大歓迎してくれたのはすごい。順番に皆で手分けして外国から来た初めて知る私を親切に案内してくれたのだ。旅行も高価で私にとってさえブラジル人にとってはもっと出費なのに。いざ私が与える番になってすごかったと改めて感謝する。 日本人なら必ず時間がない、お金がないと言い訳をするだろう。確かに移動するだけでも異常にお金がかかる。2人お客を連れて出歩くと電車賃、食事も3倍、長期滞在だと果たしてやっていけるかも心配だ.物価が高く、ゲストでなく家族として受け入れるのだからと予め断わっておく。食事はできるだけ家で食べるかお弁当を作るか。京都など見せたいけど、新幹線やホテル代も高い、それが3倍かかると大変だから無理、いくらお金があってもきりがない、ネパールに学校を作った方がいいだろう。夫や友人の時間のない現実を見るとさぞかし驚くことだろう。要するに日本で生活するというのは制限の中で生きるということなのかもしれない。 ロンドンに行った時お世話になったカオルちゃん、今思えば彼女はずっと親のすねをかじっていたのに、よく私に付き合って案内してくれた。当時は独身サラーマンだった私はお金がないということもよくわからなかった。今思えば、ランチのサンドイッチを作って公園にハイキングに連れて行ってくれたのも彼女の誠意だったのだと今だからわかる。ヨーロッパでは公園めぐりしたり、美しい広場でぼーっとするだけでも豊かな気分になれる。 与えて初めて受け取ることができるのだと思う。 |